DELL Inspiron 5490 P116G 電源が入らない。マザーボード修理。

マザーボード修理

今回は初めてご利用頂く法人様。

しばらく使っていなかったDELL Inspiron 5490 P116Gなのですが、久しぶりに使おうとすると全く電源が入らなくなったとの事。

ご予約の上ご来店頂きました。

症状確認

まずは症状を確認致します。

電源ボタンを押しても全く反応がありません。

ACアダプタの電圧は19.8V出ています。

しかしACアダプタのランプがプラグを挿すと消えてしまいます。

マザーボード内部でショートしておりACアダプタの保護機能が働いて電圧をカットしているようです。

早速分解して確認します。

診断作業・修理作業

カバーを外してマザーボードを取り出します。

取り出したマザーボードです。

目視で破損が無いか確認しますが特に目立ったショート痕などはありません。

まずは19Vラインとグランド間の抵抗をチェックすると9.3Ω。

やはりショートしています。

コンデンサのショートと思われますが9.3Ωとコンデンサにしては若干高いような気もします。

コンデンサの以外のICのショートであればちょっと面倒です。

一応CPUラインのDRMOSのショートも考えられますのでCPUラインの抵抗もチェック。

2.6Ωとちょっと微妙です。DRMOSの残った抵抗と合わせると9.3Ω程になってもおかしくはありません。

取り合えずショート個所をあぶりだす為に低電圧をかけてみます。

するとメモリスロット横当たりに発熱個所を発見。

IPAで気化反応を見てみるとコンデンサから発熱していることが分かります。

どうやらこのコンデンサがショートしているようです。

念のため、抵抗をチェック。

見た目はクラックなどありませんがやはりショート反応があります。

取り外して再度抵抗をチェックするとショート反応が消えました。

新しいコンデンサを取り付けます。

仮組で起動すると無事通電しBIOSも起動するようになりました。

これで修理完了ですが、しばらく放置していたとの事でCMOSバッテリーが劣化しているかもしれません。

電圧を測定すると0.326V。

やはり電圧が抜けてしまっています。

ついでにCMOSバッテリーも交換します。

CMOSバッテリー交換

ポン付けできるタイプではなくケーブル付きのCR2032です。

まずは絶縁カバーを外して劣化したCR2032からタブを外します。

次に新しいCR2032にタブをスポット溶接で取り付けます。

次に絶縁用の熱伸縮チューブをかぶせてヒートガンで加熱し密着させます。

電池なのであまり加熱しすぎると破裂しますので注意が必要です。

最後に電圧をチェック。問題無く3.3V出ています。

あとはCMOSバッテリーを取り付けて全て戻し起動。

無事Windowsも起動しました。

あとは再発が無いかCPUやメモリの負荷テストを行い問題無さそうなので修理完了です。

●マザーボード修理 23,000円(部品代、税込)※修理作業当時の価格となります。

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